重労働も理由の1つ

介護業界では高齢者のニーズに合わせて、日々様々なサービスの提供がされています。介護が必要な高齢者の中で最も重要なサービスと言っても過言ではないのが、介護スタッフによる身体介護サービスになります。
身体介護サービスはADLが自立していない高齢者にたいして提供され、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護型ケアハウスなど多くの介護施設で提供されています。身体介護サービスには入浴・排泄介助や食事サポート、車椅子やベッドからの移乗や移動などがあります。
身体介護はホームヘルパー2級以上の有資格者や介護職員初任者研修修了者しか行うことができず、身体介護を行うためには講座を受講し研修を受けなければなりません。

このように身体介護サービスは高齢者にとってとても重要であることは間違いないのですが、介護スタッフにとっては肉体的負担の大きな作業の1つでもあります。身体介護作業ばかりを続けることで腰を痛めてしまい、介護の仕事を続けることができなくなる人もいます。
また、夜勤によって体力が削られ、体調を崩してしまうこともあります。
(参考URL:http://kaigoshoku-yametaitoki.com/reason/physical-strength/

介護施設では腰痛などの体調不良が原因で辞めるスタッフを出してしまわないよう、施設長やホーム長などの現場責任者がつねに気を配っています。体調不良を訴えるスタッフがいる場合はなるべく早退してもらい、残りのスタッフでカバーし合える環境作りを行っているところが多いようです。また介護施設側は経費の削減で浮いたお金をスタッフの給料に充てるなどして賃上げを行い、新たなスタッフの確保にも取り組まれています。現場のスタッフの数が増えれば、その分一人一人に掛かる負担を軽減させることができるからです。